2019/10/1
10月1日民生保健委員会にて質疑を行いました。

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IMG_3744質疑の要旨

QI

・介護保険法では、原則として申請のあった日から30日以内に決定しなければならず、30日以内に決定ができない場合には、被保険者に対して処理見込期間及びその理由を通知し、処分の延期ができることとなっているが、先の質疑でもあったが、要介護認定の処理期間において、特に問題なのが、本年3月から6月までの申請件数約5万件に対して、60日以上かかるものが22%以上もあるということである。件数にすれば1万1千件を超えているではないか。

・要介護認定の更新申請は、有効期間満了の日の60日前からできるが、60日以上認定がかかるということは、有効期間が切れるまでに認定結果が出ていないことになり、このような場合に、ケアマネージャーが暫定ケアプランを作成しなければならない。

・期間内において要介護認定がなされないことにより、認定結果が非該当や想定していた介護度より低くなった時には、被保険者は介護サービスに要する費用が全部又は一部が自己負担になる。また、処分延期通知の発送にかかる手間やコストが生じることになる。

・要介護認定の遅れは被保険者だけでなく、事業所やケアマネージャーにも負担を与えており、この点は、介護人材の不足が社会問題化されている中、看過できない問題である。

・そもそも、ケアマネージャーは、高齢者の自立支援の観点から、利用者の状態に応じた適切なケアプランの作成や当該プランに基づくサービス提供事業所等との連絡調整を行うなど大変な重責を担っている。

・このことから要介護認定が遅れると、暫定ケアプランの作成や介護給付の遅れなど事業所の負担が大きくなる。

・介護認定の期間の短縮は当然のこととして、現場の負担を軽減するため、暫定ケアプランの作成を大阪市の裁量で簡略化することはできないのか。

A1

・要介護、要支援認定の遅れについては、利用者だけではなく介護支援員等現場で頑張っておられる方々には大変なご負担をおかけしていると認識している。

・しかし一方では、介護サービスの提供において、利用者の状態に応じた適切なケアプランの作成が必要であり、このことは国の運営基準にも規定されており、認定結果が出るまでの間の暫定ケアプランの作成においても、適正に手続きが行われていることを確認し、指導することは必要であると考えている。

Q2

・簡略化は難しいとのことであるが、私は直接、介護支援事業所の方から現場における悲痛な声を聞いている。

・要介護認定の遅れは被保険者だけでなく、事業所やケアマネージャーにも負担を与えていることをしっかり理解していただきたい。

・そういうことから、陳情書が出される前の今年の3月から要介護認定の遅れについて指摘し、改善について申し出ていたではないか。

・遡れば、平成27年度定期監査においても、申請のあった日から30日以内の決定が出来ていないことを指摘されていた。平成27年度定期監査時は平均処理日数が47.0ということだが、現在は何日ですか。

A2

・平成30年度の平均処理日数は41.0日、平成31年4月~令和元年6月までの平均処理日数は53.5日となっております。

Q3

・53.5日ということで、3年前の段階では47日であったので、約6日増えている。監査の指摘があったにもかかわらず、一向に改善がなされておらず、漫然とやってきており、許しがたい結果である。大阪市では監査の指摘があってから、どのように改善を図ってきたのか。

A3

・平成27年度定期監査の改善勧告を受け、本市では市内の認定調査の事務受託法人における認定調査の進捗状況を常に把握してきた。

・また、現在の契約締結にあたっては、民間事業者のノウハウをより幅広く集められる公募型プロポーザル方式により受託事業者を募集し、事業者の決定にあたっては、着実かつ安定的な調査体制を維持しながら新たな遅延を発生させないための対策などを評価し契約してきたところである。

・加えて、要介護認定の期間短縮に向けては、主治医意見書の早期回収を医療機関に改めて協力を求めたり、審査会の一開催当たりの処理件数を増加したり、柔軟な対応に努めてきたところである。

Q4

ただ今の答弁では、認定調査の進捗状況を常に把握し、また、認定調査の遅延を発生させないための対策などを評価し契約したとのことであるが、認定調査の遅れは一向に改善されていない。

・市内の認定調査は事務受託法人に委託しているとのことだが委託先である大阪市社会福祉協議会とどのような改善に向けた協議や指導を行ってきたのか
A4

・市内の認定調査については、委員のご案内のとおり、社会福祉法人大阪市社会福祉協議会に委託している。

・契約にあたっては、大阪市社会福祉協議会と、調査期間の短縮に向けた実施体制の充実や進捗管理の徹底、調査の質の向上等の具体的な内容について協議を行い、契約してきたところである。

・現在、認定調査については、本市で進捗状況を把握しており、調査が遅延しているものについては、認定事務センターから大阪市社会福祉協議会に対し早急に訪問を行うよう強く指導している。

・大阪市社会福祉協議会においても、本市との協議の結果、認定調査の遅れを改善すべく、認定調査数を増やすために、1日の調査数を4件から5件に増やすことや、週4日勤務を週5日勤務に増やすこと、また、日曜日の調査を追加するなどの取り組みを行ってきた。

・さらに、認定調査員について、勤務日数を週2日・週3日に緩和した採用条件を増やすことや、退職者の再雇用に努めた結果、先ほどの質疑でもお答えしているとおり、10月時点では当初必要としていた調査員数を確保している。今後も遅れている調査をできるだけ早く行うよう、調査員の採用は続けていく予定である。

Q5

・平成27年度の定期監査で指摘された時から現在まで、市内の認定調査は大阪市社会福祉協議会に委託している。プロポーザル方式で公募したというものの、現に、調査期間に大幅な遅れが生じており、大阪市社会福祉協議会では認定調査を捌ききれない状況が続いているようである。大阪市は、認定調査を1法人に委託しているからこのような状況になっているのではないか。吹田市のように認定調査業務を多くのケアマネ事業所へ委託しているところもあるが、認定調査を1法人に委託していることについて、認識を問う。

A5

・認定調査の実施にあたって、新規申請については、本市が直接実施するか大阪府が指定する事務受託法人への委託に限られている。一方、更新申請と区分変更に限っては、ケアマネ事業所への委託が可能となっていることから、複数のケアマネ事業所に委託している市町村もある。

・本市では、認定調査における質の確保と公平性・公正性を担保の観点から、介護認定審査会において有識者の意見を伺ったところ、新規・更新・区分変更のすべてを同一の法人による実施が望ましいとの意見を受けたことから、公募型プロポーザル方式による契約の結果、大阪市社会福祉協議会に委託を行ったところである。

Q6

・監査を受けてから、社協と一法人だけでまた契約をしている。社協も一生懸命やっているが捌ききれておらず、福祉局は現状認識が甘く、何とかしようという気持ちがない。

・質の確保や公平性・公正性の担保の観点からというが、逆に言えば認定遅れによって、申請者やケアマネに迷惑をかけており、認定日数にも差が起きており、不公平が生じていないか。

A6

・認定調査については全国統一の基準ですることとなっており、その中でも要介護認定の適正化については、公平性・公正性を確保する観点が非常に大切である。

・先ほど、答弁させていただいたとおり、介護認定審査会において、有識者の意見を伺ったところ、新規・更新・区分変更すべて同一法人が行うことが望ましいということを受けたことから、現在の社会福祉協議会に委託を行っている。

Q7

・最後、局長にきく。

・現在の契約は、このような事態になった際、緊急に対応できない状況となっている。

・調査期間の短縮に向けて全力で取り組んでまいりたいとの答弁があったが、改めて、認定の遅延を生じさせないようにするため今後どう取り組むのかを伺う。

・また、先の質疑では、年度によって申請者数の増減があるとのことであり、それからすると令和3年度には、申請者数が増え、また同様のことが起きるのではないか。そうならないよう、令和3年度からの次期業務委託契約についての考えを伺う。

A7

・この度は、要介護認定事務の遅れにより、利用者並びに関係の皆様にご迷惑、ご負担をおかけしておりますこと、改めてお詫び申し上げます。

・要介護認定事務は、介護サービス利用の基礎となるものであり、この間の円滑な事務の遂行に努めているところでございますが、高齢化の進展などに伴い申請件数は増加の一途をたどり、その対応に苦慮している現状にございます。

・こういった中、本年度には、制度改正による認定の有効期間の延長に伴う影響で特に上半期に申請が集中したことなどから、相当な事務の遅れにつながっている状況にございます。

・このため、先ほど来ご答弁申し上げております通り、認定調査にかかる体制の強化などに取り組んでいるところであり、幸いにも現在は落ち着いてきている状況にあることからも、引き続き滞留分の解消に努め、なんとか来年3月末までには原則30日以内に認定ができるよう、最大限取り組んでまいります。

・また、申請をいただいている方は皆さんお急ぎであるものと認識しておりますが、その中でも例えばステージの高いがん患者の方など、とりわけ判定を急ぐ方については優先的に進めるなどの取り扱いにもしっかり取り組んでまいります。

・さらに、仮に今般一旦事務の遅れが解消されたとしても、介護認定の更新のタイミングなど、今後も時期的に申請が集中することが想定されます。

・委員からご指摘ございました通り、平成30年度に更新時期が24か月から36か月に延長された影響も危惧されるところでもございます。

・こういったことも十分視野に入れ、今回の一時的な対応で終わることなく、今後介護サービス利用者のますますの増加にも的確に対応し、市民の皆さんが安心して必要な介護サービスを受けていただけるよう、関係各方面の専門の方や現場で事業に携わっている方の意見も十分お伺いしながら、認定調査事務の在り方について、しっかり検討してまいりますので、引き続きのご理解・ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

(意見)

・この問題は大事な問題であり、大阪市だけの問題ではない。

・他都市も厳しい状況というのは私も認識している。

・次期業務委託契約に向けた検討にあたっては、各方面の有識者による対策チームを立ち上げ、国に要望する必要があれば要望をしっかり行っていくなど、実効性のある検討が行われるよう、要望しておく。