20140519-1

質問事項 市バス事業の収支及び利便性の向上について
(1)市バス事業の収支について
杉田議員
自動車運送事業会計、600億の累積赤字を抱えておりましたが、25年度の見込みとして31年ぶりに黒字になるという話です。これは交通局長の手腕だなあと、一定の評価をします。
しかし、これまで交通局は黒字化の達成に向けて、他に類を見ないほどの職員の削減や給与カット、厳しいコストカットをされてきましたが、交通局は黒字化するだけが目的ではありません。
私が心配しますのは従来の市バス路線について大幅な見直しをされているところで、検証したいのはバス路線の見直しの結果、市民やお客さまにどのような不利益を与えたのかという点です。
言い換えますと、バス事業が黒字化したのはすばらしいのですが、それが市民・お客さまへのサービス低下につながっているのではないか、市民やお客さまに支えられて運営されてきた公営交通事業者として、果たしてそれでよいのかどうか、私は疑問に思います。
そこで交通局にお聞きいたしますが、バス事業について、平成24年度と25年度を比べると「系統数」「走行距離」がどのように変わったのか、また、乗車人員数がどのように変わったのかについてお答えください。

渡邊交通局自動車部運輸課長
平成24年度と25年度の系統数、走行キロを比較しますと、
・系統数が132系統から103系統に、29系統の減少
・1日当たりの走行キロが57,295kmから48,658kmに、8,637kmの約15%の減少
となっています。
バス事業全体の一日当たりの乗車人員は、24年度決算の216,217人に対して、25年度決算見込みでは210,000人で、約6,000人およそ3%の減を見込んでいます。
なお、24年度末に廃止した赤バスのご利用者が一日当たり約10,000人でしたので、一般バスは赤バスからのお客さまの移行も含め、一日あたり約4,000人の増となっています。
(2)市バスの利便性の向上について
杉田議員
私の所にも、市民やお客さまから、バスの使い勝手が悪くなったとか、行きたいところへ行けないとか、普段はバスを使っていたが自転車でJRの駅まで行って通勤しているとか、バスでは行けなくなり時間がかかる、今までは直通であったが乗換する場所が遠い、乗り換えにかなり時間がかかるなど、削減することによる、様々な意見を聞いています。
今のお答えではサービスが低下しても構わないというか、いとも簡単に数字を言っています。乗車人員は赤バスの廃止があったということですが、そもそも赤バスは大阪市営バスです。一日当たりおよそ6,000人が減少しているというお話でした。単純に計算すると年間220万人のお客様が減った、市民の乗車数が減ったということです。
この点、改めて交通局として認識していただきたいと思います。そもそも、公営交通事業として交通局が誕生したときの理念にかなったものかどうか、つまり交通局の原点とは何だったのかという点です。
公営交通事業の使命とは安全、安心、快適な輸送の提供であると同時に、高齢者の方や障害のある方など「交通弱者」への配慮にあるのではないでしょうか。特に、これからの高齢社会の進展を考えますと、バス事業の重要性はますます大きくなってくると思います。
一日6,000人のお客さまが減るということについて、仮にも民営化を目指しておられる事業者として、交通局長はどのように考えておられるのか。
また先ほど、市民やお客さまから、バスの利便性が悪くなったとの声があると申し上げましたが、バス事業の民営化を目指されるにあたり、局長として、バスの利便性をどのように改善し、あるいは向上していこうとされているのか、合わせてお答えください。

藤本交通局長
委員のご指摘は、バス事業にとって一番大事なポイントかと私は思っております。民間でもバス事業の効率化は、本当に経営していけないということで差し迫られて効率化をやるわけですが、これをやった時に最大の失敗を起こすのは、効率化で得られた効果以上にお客さまの数が減って収入が落ちる、何のために効率化をしたのかという循環になったときが一番悪いバスの効率化になります。
そういう意味でこの6,000人をどういう風に受け止めるかということですが、実は過去5年の経緯をみましても、残念ながら赤バスを含めながら毎年1万人以上のお客さまが減っているという状況があります。赤バスを廃止して6,000人ですから、逆に減少率が小さくなった、よかったということになるのかといえば私はそうではないと思っています。徐々にバスのご利用者の下限に近づいてきたんだと。減少傾向が緩やかになって、現実にこの数字を見ますと、赤バスを続けていたら、お客さまが右肩あがりに上がるタイミングがあったのかもしれません。
バス事業者にとってはお客さまの人数というのは命綱のようなものですから、どのようにすれば乗っていただけるのかということを考えることが一番大事であり、お客さまを増やすということについてご指摘のように、執着することがバス事業者の使命を果たすことだと思っています。 公営であろうが民営であろうがバス会社は、全国のほとんどが赤字で、交通弱者であったりどうしてもバスのご利用をしなければならない方のために、ギリギリのところで経営しているのがバス会社の全体像ですので、我々も利益を出すために切って捨てるという感覚では当然ないわけでして、その趣旨を踏まえ、経営を改善したいという思いでやらせていただいています。 その中、バスのご利用者をどのようにして今度は右肩上がりにしていくかということを考えなければならないわけで、まずは、いろいろ効率化をさせていただきました。そのうえで収入もそれほど落ちませんでした。収入のベースでいうと1.6%の減少ですが、コストの減少が3割を超えるわけですから、これは一つの成功例であったと。
ただ、ご指摘のようにお客さまの人数が減っていることに対して、今年度からは向き合うべきと思っており、組織内にもどうしたら乗っていただけるかということを考えるスタッフをしっかり、そういう仕事をする方を持っていきたいと思っています。具体的に言いますと、ご利用されている方とのコミュニケーションをいかに取るかということが一番大事だと思っており、様々なご要請を踏まえ、足を確保し逆にまた応援をしていただく。 よく民間でもありますが、乗っていただく運動とか、あるいは月に一度ノーマイカーデーがあり、こういう時にバス・地下鉄の利用をしっかり応援してくれる、ご要請をいただく、そして使っていただくことに我々は尽力したいと思っています。
また、26年度中に乗車人員への影響を最も懸念していますのが、50円の敬老乗車のご負担です。ご負担とともに、またお客さまが減ってご指摘いただくことにならないように、どのような対策をとっていくのかが、今我々に課された課題と思っています。 委員ご指摘のように、バスの乗降人員の右肩上がりを目指す、あるいは低下をなくすということが私どもの使命の一つと思っています。
杉田議員
局長の決意もお聞きしましたが、やはり市民の利便性が低下してはなりません。利便性を向上させていくことが、ひいてはお客さまの増加につながると思います。しっかりと今後対応していただきたいと思います。
また、バス事業の民営化への道筋として、我が党が提案しておりました段階的譲渡に関し、そのスキームの検討はどのような状況になっているのか。提案させてもらったのはいいんですけれども、なしのつぶてかどうかわかりませんが、本当に検討しているのかなあと。市民のバス事業、そして、市民の足を守るためしっかりと検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。