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2015.10.15

Q1 先日の交通局の決算説明によると、自動車運送事業で、敬老パスの一部有料化の影響により、乗車人員及び収入ともに減少したという説明がありました。 いわゆる敬老パスについては、平成25年度に年間3,000円の本人負担を求める制度変更が行われ、昨年8月には、さらに、一回の乗車につき50円の負担が必要となったという経過があります。 交通局では、昨年度の50円負担の導入により、地下鉄・バスの乗車人員と運輸収入に、どの程度の影響があったのか、お聞きします。

A1 (答弁者:中野経営企画課長)

敬老パスご利用時の一部有料化がはじまった、昨年8月以降、年度末までの8か月間で敬老パスにかかる乗車人員及び運輸収入は、平成25年度の同期間と比較すると、

地下鉄 乗車人員 ▲308万人(16.3%) 運輸収入 ▲553百万円(15.3%)
バス  乗車人員 ▲229万人(22.4%) 運輸収入 ▲314百万円(19.0%)
計   乗車人員 ▲537万人(18.5%) 運輸収入 ▲867百万円(16.5%) となっている。
これらを、地下鉄およびバスの全ご利用者に占める割合で見ると、地下鉄で、▲0.4%、バスで、▲3.0%、両事業合わせて▲0.6%の減少となる。

Q2 昨年8月の50円負担開始後は、地下鉄・バスあわせて、8か月間で約540万人、月平均にして67万人の減少があり、運輸収入も約8億7千万円、月平均にして1億1千万円の減収ということで、この制度変更が高齢者のご利用の大幅な減少につながっているという事です。 私は、今後さらに高齢化が加速していく中で、地下鉄やバスが乗車人員を確保していくためには、いかに高齢者にご利用して頂くか、が重要になってくると考えています。 交通局では、このように高齢者のご利用が大幅に減少したことについて、どのように受け止めているのか、お聞きします。

A2 (答弁者:中野経営企画課長) だたいま、答弁したように、昨年8月以降、敬老パスのご利用は、両事業合わせ乗車人員で18.5%の減少となっている。また、全乗車人員に占める割合でも0.6%の減少となっており、この影響をしっかりと把握する必要があると考えている。 一方で、制度変更からまだ1年余りであり、その影響をもう少し慎重に見極める必要があると考えている。 当局では、高齢者のご利用の減少を受けて、本年9月から10月の高齢の方が活動いただきやすい秋の時期に、市営交通のご利用喚起策として、「大人のおでかけガイド」と題して、市内の秋のイベントや見どころを紹介したパンフレットを作成し、地下鉄駅やバス車内においてPRに取り組み、地下鉄・バスをご利用しての外出を促した。さらに、タイアップいただいた施設によっては、敬老パスをご提示頂くことで、割引などの特典が受けられるなどの工夫も行い、地下鉄・バスの利用喚起に努めたところである。 このような取り組みを今後も継続的に実施しながら、今後さらに増えていく高齢者が気軽にお出かけ頂けるような工夫を行い、より一層、地下鉄・バスをご利用頂けるような取り組みを積極的に進め、敬老パス制度変更による減少の影響を克服していきたいと考えている。

Q3 色んなことをして考えてしておられるということです。交通局としても、高齢者のご利用を促進していかなくてはならないとの認識はお持ちのようであります。 そこで、そもそもこの敬老パス制度は、どの様な主旨・目的で行われている施策なのか福祉局に聞く。 A3 (答弁者:福祉局 内村いきがい課長) 敬老パス制度は長年にわたり社会に貢献してこられた高齢者の方々に敬意を表するとともに社会参加を促進し、いつまでも元気で健やかに活動していただくことを目的とした重要な制度であると認識している。

Q4 答弁頂きましたように、敬老パス制度は、高齢者の社会参加を促進し、健康に活動して頂くことを目的とした制度であるという事です。 高齢者が健康で年を重ねられるということは、ひいては介護保険や健康保険などにかかる本市の財政負担の軽減にもつながるといったメリットも出てくる訳でもあります。 敬老パス制度は、24年度以前は70歳以上の市内の高齢者が、地下鉄やバスを無料でご利用頂けるものでありましたが、25年度に年3,000円、26年度に1回乗車あたり50円の本人負担を求めるように制度変更がなされました。改めて、これら制度変更の目的はどういった所にあったのか。 また、25年度の3,000円導入後、交付者数が減少し、70歳以上の高齢者に占める割合も減少していると聞くが、3,000円負担導入直前の25年6月と直近の27年9月における交付者数と交付割合はどのようになっているか。 福祉局にお聞きしたい。

A4 (答弁者:福祉局 内村いきがい課長) 敬老パス制度については、平成24年2月に作成した「今後の財政収支概算」による見込みでは、従来の制度をそのまま存続した場合の財政負担について、高齢化の進展等に伴い、平成32年度には101億円に達すると見込まれていた。 先ほども申しあげたとおり、敬老パス制度については、多くの高齢者が利用され ており、高齢者の生きがいづくりや社会参加に大きく貢献している重要な施策であることから、利用者の方に年3,000円と利用1回につき50円のご負担をいただくことにより、今後もこの制度を維持・継続していくこととしたところである。 次に、交付者数についてであるが、3,000円負担導入前の平成25年6月では、交付者数は336,194人で、70歳以上の高齢者に占める交付割合は74%であったが、直近の平成27年9月では、交付者数は243,423人で、交付割合は51%となっており、交付者数は約9万3千人の減、交付割合は23%の減となっている。

Q5 高齢者の生きがいづくりや、社会参加に大きく貢献しているこの制度を、将来にわたって維持・継続していくために一部負担を導入したとのことであります。 その経過は十分承知していますが、しかしながら、その制度変更以降、約9万3千人の方が、敬老パスを手放してしまっているという結果も、また事実です。 この方たちは、あまり市営交通をご利用されないので手放したという見方もありますが、一旦手放してしまうと、将来の利用機会をも失ってしまうとも言えると思います。 話を交通局に戻しますが、地下鉄事業の26年度決算報告では、340億円を超える経常利益を計上しています。これは景気が回復基調にあることも要因であるとの説明がありました。また、交通局のこれまでの経営努力による結果であるということも否定はしません。しかし、このような状況が今後も続いていくと考えて良いのでしょうか。 団塊の世代が退職を迎えて、今後さらに高齢化の進展が見込まれる中において、このまま手をこまねいていては、決して現在のような好調な経営状況が持続できるものではないと思います。 このような事を踏まえると、交通局では高齢者に対する新たな思い切った利用促進策を検討・実施していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

A5 (答弁者:新川営業部長) 地下鉄バスの利用促進策については、長期的なトレンドを見ながら対策を講じていくことが必要と思っておりますが、少子高齢化を見ますと、高齢者については大きなマーケットと認識しており、いかに高齢者の方にご利用いただけるかが今後の営業戦略を考えるうえでの重要なポイントになる。 地下鉄・バスのご利用については、おでかけいただく「きっかけ」をご提示することが重要であり、このような観点から、昨年度は、当局主催で地下鉄駅構内での敬老キャンペーンを実施したほか、近鉄百貨店とタイアップし、物産展への誘客PR、催事での敬老優待パスによる優待割引実施など、新たな施策に取り組んできたところである。 今年度については、こういった取り組みを深化させた「大人のおでかけキャンペーン」を9月のシルバーウィーク前後に実施したほか、シーズンにあわせた大阪の魅力をお伝えするプロモーションの一環として、この秋には、高齢者の方を念頭に、紅葉と芸術をご紹介するプロモーションを展開する予定となっている。 さらに、沿線での大型イベントに合わせ、高齢者の方にも安心して参加いただけるよう、イベント会場までの期間限定の急行バスを「桜の通り抜け」「ゆり園開園」で運行したところである。 今後とも、「高齢者」の方の視点に立った、とりわけ「高齢者」の方に身近なバスに力点を置きながら、「高齢者」の方にご乗車いただける施策を検討、実施してまいりたい。

Q6 今後も引き続き、高齢者も含めた利用促進に取り組むということです。交通局として、それは当然そういう事でしょう。 福祉局では、このような福祉施策の重要性を鑑み、将来にわたって永く制度を維持・継続していくといった観点から、本人負担を導入したという事であります。 しかしながら、私が問題であると考えているのは、このような制度変更の背景で、先程来、答弁にあったように、制度変更に伴い敬老パスの発行枚数が合わせて約9万3千枚減少するとともに、50円の負担が必要となった8月以降、25年度と比較して約540万人もの高齢者が地下鉄・バスを利用しなくなっているという事実であります。 このことは、「高齢者の生きがいづくりや、社会参加を促す」という敬老パスの制度主旨に逆行していると言われても仕方がない。このままではどんどん高齢者の外出が減少し、いずれ制度がなくなってしまうのではないか、という声も聞いています。 私は、制度の維持・継続のために、本人負担を求めるという事は、一定理解しています。しかし、それは当然ながら敬老パス制度本来の目的が十分果たせるものでなければならないと考えます。例えば、1回50円の負担のあり方について、何らかの対応が必要なのではないかと考えるところであります。 今回は答弁を求めませんが、交通局の26年度決算における高齢者のご利用が大きく減少したことを踏まえ、問題提起しておきたいと思います。(意見)